複雑な推論を扱っているうちに、どれが「真」でどれが「偽」なのかが分からなくなってしまったなんてこともあります。こういったパラドックスを何回かに分けてご紹介していきます。
今回は、現代版「矛盾」ともいうべきおかしな推論を取り上げたいと思います。
そもそも矛盾とは!?
ある男 「これは、どんな盾も突き通す矛だ。」
客 「こちらは?」
ある男 「これは、どんな矛も防ぐ盾だ。」
客 「では、その矛でその盾を突いたらどうなるのか。」
ある男 「・・・・・。」
もし矛が盾を突き通すならば、「どんな矛も防ぐ盾」は誤り。
同様に、突き通せなければ「どんな盾も突き通す矛」は誤り。
したがって、どちらを肯定しても男の説明は辻褄が合わない。
いわゆる『韓非子』の一篇「難」に基づく故事成語で、聞いたことがない人は少ないと思われます。
さて、ここからが本題。生徒が提供してくれた話題をご紹介いたします!
猫は必ず足から着地する!
猫はビルの三階くらいまでの高さなら、落ちてもクルリと体を反転させ、見事に足から着地します。
背中から落ちることはありません。
バターを塗ったパンは、必ず塗った面が下になる!
パンにバターを塗って、テーブルから落としてみると、必ず塗った面が下になります。
では、猫の背中にバターを塗ったパンをつけると・・・?
あくまで理論上の話です。そもそも猫もパンも必ずそうなるとは限りません。
可愛い猫を虐待してはいけません。
食べ物を無駄にしてはいけません。
夏休みの自由研究のテーマにならないのでご注意ください。