期末テストがひと息つき、答案が少しずつ返却されてきました。よい報告は非常に嬉しいものです。ただし、大切なのはプロセス。『継続は力なり』をモットーに粘り強い心を養っていきたいと思います。
さて、学習塾 挑のブログでは、今までもお受験で出題されるものから、中学受験、高校受験、はたまた東大の入試問題をご紹介しておりますが、今回もある問題をご紹介いたします。それは
『頑張れかたつむり、古井戸からの脱出!』
です。
全く予備知識のいらない問題ですが、たのしく引っかかっていただけたら幸いです。
ブレイクタイム 井戸から脱出!
~レベル★★☆☆☆~
対象:小学生以上
ある日、誠くんは学校の帰り道に深さ10mの古い井戸を発見しました。
中をのぞくと、井戸の底にかたつむりがいるのに気づきました。
このかたつむりは、朝3m登って、夕方2mすべり落ちます。
のぼり始めてから何日目に古井戸から出ることができますか?
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一日に1mずつ上っていくので、10÷1=10(日)!!
よって、10日間。
瞬時に、こう答えた方は、非常に頭の回転が速い反面、おっちょこちょいのようです。
正しくは10日ではありません。
では解説していきます。
<解説>
まずは、一日目の朝に3m登る様子を、右図のように整理してみましょう。
そして、一日目の夕方に2m下る。
一日目が終了した時点で、底から1mの地点にいることが分かります。
2日目はここからスタートすることとなります。
2日目は、朝に底から1mの地点から3mのぼり、夕方に2m下ります。
2日目が終わった時点で、底から2mの地点にいます。
いかがでしょう?正しい答えが見えてきませんか?
3日目は、底から2mの地点からスタートです。
ここから朝に3mのぼり、5m地点に到達。夕方に5m地点から2mさがって3mの地点に到着します。
だんだん正解がみえてきましたね。同じ日にちでも、朝と夕方で場所が異なることがわかります。
朝だけをまとめてみると、
1日目・・・3m
2日目・・・4m
3日目・・・5m
あれ? 10日目・・・10m??
夕方を待たずに、脱出するかもしれない!
規則に気がついたら、全て書き出さずに解きましょう。
?日目・・・10mになれば古井戸から脱出できます。
3-1=2
4-2=2
5-3=2
到達地点と日数の差は常に2なので、
10-2=8
正解 8日目
そうです、 7日目が終了した時点で、あと3mの地点に到達します。
そして、8日目の朝に3m登ったカタツムリは、めでたく古井戸から脱出することができます。
10mに到達し脱出したため、8日目の夕方に下がることはありません!
これは、お受験で出題された有名な問題です。中学受験になると、これを応用した難問をたくさん目にすることができます。今回はやさしい問題なので、頭の中だけでやれますが、算数(数学)の難問は、
①線分図やグラフ、表などを書いて条件を整理。
②整理した図から、規則をみつける。
③見つけた規則をつかって、正しい答えを導き出す。
が基本。以上3点に心がけ、問題を解くようにしましょう!